ED治療薬の概要

ED治療薬全般

ED治療薬の概要

男性が一度は悩んだことがあるかもしれないのがED(勃起不全)です。
ED(勃起不全)とは性交のときに十分な勃起が得られない、または勃起の状態が保てず望む性行為が行えないことをいいます。

EDであっても、年齢や仕事のストレスがあるからと、治療を諦める必要はありません。
全国で1,130万人もの男性が何らかのEDに悩んでいるという調査報告もあります。
これは、4人に1人がEDのために性行為が満足に行えないということです。

EDを改善したいと思ったら、勇気を出して治療に臨みましょう。
最近では、ED治療薬もさまざまな種類のものが販売されています。
治療を受けたことがある現役世代の30、40代の男性だけでなく、60、70代でも、もっと早い年齢からED治療を行えば、悪化させずに改善することもできます。

ED治療薬の種類

ED治療薬は、それに含まれる有効な成分(シルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィル、アバナフィル、ウデナフィル)から分類すると5種類あります。
この中で日本の医療機関で処方されるのはシルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィルです。

ED治療薬というとよく知られているのが「バイアグラ」ですが、これはシルデナフィルを含み、アメリカのファイザー社製となります。
次に出たバルデナフィルを含む「レビトラ」はドイツのバイエル社製です。
3番目に出た「シアリス」はタダラフィルを含有し、イーライ・リリー社製から開発されました。
このうち、ジェネリック薬品として国内認可されているのは「バイアグラ」と「シアリス」の二つになります。

さらに、ED治療薬について調べた人は「ステンドラ」というED治療薬も聞いたことがあるかも知れません。
ステンドラは国内で正式には認可されておらず、国内医療機関での処方はありません。
このED治療薬は前述のアバナフィルを含み、成分はアメリカのFDA(アメリカ食品医薬品局)で承認されています。
もし、このステンドラを試してみたいというのであれば、自己責任において個人輸入をする必要があります。

代表的なED治療薬

一般的にED治療薬としてよく知られるバイアグラは経口薬のイメージがありますが、実はOD(口腔内崩壊錠)タイプのジェネリック薬もあります。
このOD薬の特徴としては、外出先で水がない場合でも飲めるため、仕事中でも周りに気づかれずに服用できる利点があります。

ED治療薬に含まれる成分すべてが日本で認可されているのではありません。
ジェネリック薬でも認可されているもの、そうでないものがあります。

初めてED治療薬を試す方や治療にかかる費用を抑えたい方は、自分で購入先を判断するのは危険です。必ず医療機関に受診し医師や薬剤師に相談しましょう。

またED治療にかかる費用が保険でカバーできない場合があります。
ED治療は基本的には保険外治療となり保険が効きません。
しかし、ED治療でも、例えば生活習慣病の糖尿病が原因のEDに対しては保険が適用されることもあります。

原則、どの病院やクリニックでもED治療薬の処方が可能ですが、受診する前の確認が必要でしょう。

仕事をされている方など、医療機関へ受診する時間がなかなか取れない方もいます。
その場合はインターネットを介してED治療薬購入が可能です。

ただし、どの医薬品も同様ですが、ED治療薬を個人で輸入したり、輸入代行会社を通じて購入する場合は購入の際に注意が必要です。
安全・安心して服用できるよう薬の安全性に関する情報などを確認することが重要です。

ED治療薬の勃起不全改善作用

そもそもED治療薬はどのような作用機序があるのでしょうか。

ED治療薬は、PDE5(ホスホジエステラーゼ5)と呼ばれる酵素を阻害することで効力を発揮する薬剤です。
このPED5こそが、勃起の作用機序において重要な役割を担っています。

まず、勃起はどのように起きるのでしょうか。
はじめに健康な成人男性が外部からの性的な刺激を受けると、一酸化窒素が脳から神経を通り産生されます。
この一酸化窒素に反応することで環状グアノシン一リン酸が産生され、次に陰茎にある血管が広がることで陰茎海綿体への血液量が増え、勃起が誘発されます。

一方で、射精などで性的刺激が消失し、勃起が収まるとcGMPを分解するPDE5分泌が分泌されます。
すると、陰茎部の海綿体にある血管が収縮し陰茎への血流が少なくなり、通常の陰茎に戻ります。

これらの勃起機序からも、PDE5が勃起を鎮める作用を担っていることが分かります。
そのPDE5の作用をなくすことで、陰茎の血液量を増やし正常な勃起をキープすることができるようになります。

しかしこのPDE5とcGMPの作用のバランスが取れず、cGMPが不足しているのがED患者さんといえます。
cGMPが不足しているとPDE5が優位となり、cGMPの分解が加速され勃起不全になるという仕組みです。
そこで勃起不全を防ぐために、PDE5の働きを妨害するPED5阻害剤を使用しcGMPの分解を止めます。

ED治療薬に精力増大効果はない

世界で一番初めに開発販売されたバイアグラは、ED治療薬として使用される以前は狭心症に対する治療薬として研究開発されていました。
ところが狭心症治療薬としては十分な良い効能が得られず、開発は打ち切られます。

開発が打ち切られた以上は、バイアグラの被験者男性には薬の返還が求められます。
しかし、多くの被験者男性が薬の返還に積極的でない例が多く見られたそうです。
その理由としてはバイアグラを使用した男性に勃起機能を高める効能があったためといわれています。
それらの経緯により、バイアグラの意外な効能が分かりED治療薬としての研究が進められました。

ED治療薬は、脳を直接興奮させる働きはなく、PDE5の働きを阻害し、勃起状態を維持するよう作用します。
そのため性的な興奮で刺激があり勃起が生じた場合に、それらの機能を高め維持するという役割を担います。
そのため、内服しても勃起が長時間続くのではなく、あくまでも性的刺激後の勃起状態を維持するということがメインの働きになります。

ED治療薬の血流改善効果

勃起作用機序でも触れたように、血流とは具体的に何でしょうか。
血流とは血管内に流れている血液の流れをいいます。

血流を具体的にイメージするには、ゴムホースを思い浮かべるとよいかもしれません。
よく「血流が良い」というのは、柔らかくて太い状態のゴムホース内に水が流れやすくなっている状態をいいます。
逆に「血流が悪い」というのは、ゴムホースが細く固くなり、中に流れる水が通りにくくなっている状態です。

よく知られているのが、ストレスや緊張などが体に生じると血管が収縮し血流が悪くなり、さまざまな二次的な症状を引き起こすということです。

これらの例を参考にすると、勃起不全とは陰茎における血行不良により正常に勃起が生じにくくなっている状態といえます。
血管が固くなる動脈硬化のある40〜50代の男性にもよくみられる症状です。

先ほどのホースの例として考えると、この動脈硬化は血管(=ホース)が固く、血管内の血液の流れ(=ホース内を流れる水)が悪くなっている状態といえます。
生活習慣病の人もその影響で血液がドロドロと流れにくくなり、結果として勃起不全が生じることになります。

近頃では、中年以降の男性だけでなく、若い世代にもEDがみられます。
例えば、競技用の自転車に乗るなどして陰茎部に圧が加わり、陰茎の血行不良を引き起こすことによりEDが生じることもあります。
そのような場合でも、陰茎の血行をよくするED治療薬を利用することでED症状を軽減させることもできます。